ボイスオーバー 解説

「声の仕事」は「AI」がとって代るのか?

ひろ
ひろ
こんにちわ、ひろです。

専業でボイスオーバーアーティストを生業にしています。

まずボイスオーバーってなに?という人はこちら。

要するに、「声優・ナレーションをはじめとする宅録で行う声のお仕事全般」を指します。

専業1年目にしてボイスオーバーで月収50万円を達成した経験を元に、

声を仕事にしてみたい、副業を作りたいという人、

TV・アニメで活躍する声優やナレーターを目指しているという方へも、

有益な情報をお届けしたいと思っています。

ということで、本日はボイスオーバーとAIというお話です。

大変革期、AIの登場

さてさて、AIの登場によって、多くの有識者・イノベーター達が、「AIによって代替されるであろう職業。」

なんてものをメディアで伝えたり、書籍などで大々的に発表している近年。

これからの若者達は、「何になりたいか」の前に、目指そうとしているものが「今後もあり続けるのか?」という未来についても考えて行動しなければなりません。

昭和の時分で、子供が就職で内定した先が公衆電話を作成、設置するのが主な事業の会社だったら、
その時に高待遇だったとしても現代を知っていれば全力で止めるでしょう。

そんな会社があるのか知らないですし、その会社も違う分野に舵を切って大きく成長するかもしれませんし、一概にはダメといえないところですが、

ただその中で成長していく本人としては、使えない技術を身につけている間に世の中が変わってしまって、年齢を食った世に通用しない人材になってしまうというのは悲劇です。

ということで、声の仕事につこうと思った時に、AIとの兼ね合いってどうなんだろうねぇ?ということを考えてみたいと思います。

まぁ未来のことはどうなるかはわかったもんじゃありませんが、考えることは大事。ということで。

声とAI

まぁ一つの事実として、

現代はいくつかの音声合成ソフトが存在します。

AquesTalkが販売する、「棒読みちゃん」「SofTalk」、

その他、VOCALOID、VOICEROID、UTAU、CeVIOなどなど、

各社がソフトに原稿を読ませる、ないし歌を歌ったりしゃべったりというようなソフトを開発しています。

2000年代初頭から始まり、ボーカロイドがエンタメとして隆盛を誇り独自の文化を作り上げた中で、

2010年代からVOICE ROIDなど読み上げに特化した読み上げ用音声合成ソフトもたくさん出てきています。

ではそれらが声の業界を席巻したかというと、まだまだですよね。

現在も、独自の文化として一定の地位を得て、エンタメの一角を担っているのは確かですが、

それはそれ、これはこれ、という感じ。

いくら調教スキルがあがっても、正確無比な音を出せても、アニメの声優にとって代われてはいません。

なんなら、TV業界のナレーションや演技のヘタウマ化って、経済的な理由が大きいのかなと推測していましが、こういったソフトの完璧さにたいするアンチテーゼ的なものもあるのでしょうか?考えすぎ?

とまぁ、音声合成ソフトの作り手としては、世の中の音を作成したソフト達の音声で溢れさせるということが目標なのでしょうが、そこにはしっかり人間の声という需要は残っています。

そのには、いくら正確に読もうとも、抑揚を自由につけようとも、

人間が行う、原稿の行間を読んで無限のパターンから読み方を選びとるセンスというものや、
完璧じゃないからこそ生まれる抜け感、親近感などなど、表現できないものが多々あるからでしょうね。

間違えることもある人間の方が重宝されるというのも不思議な業界です。

それに、費用面でいっても、まだまだそれを的確に読ませるためには、人間の調教といった手間がかかって、結局人を雇うのと変わらないという事情ももちろんあるでしょうね。

人なら原稿見てさらっと読むものも、まだまだソフトは色々調整しないといけないものも出てくるでしょうし。

音声合成との戦いはまだまだ人の声の優勢は長いように思えます。

AIの技術の進化

そしてAI✖️読み上げ用音声合成ソフトというところですが、

先日TVで橋下徹さんがAIクローンにするというのをニュース番組でやっていました。

番組の動画などをラーニングさせ、顔や声、しゃべりを形作り、

内容は書籍などをたくさん分析させ、思想を学ばせることで、

特別な指示などなしに、話しかけると答えるというものをやっていました、

もちろんまだまだ喋りはカクカクしていましたし、しゃべりもすぐ支離滅裂になってしまっていましたが、

恐らく声の業界での本当の驚異はこちらなのかもしれませんね。

ボーカロイドなども人間の声を取り込んでいましたが、思想やしゃべりなどではなく、ソフトで操作する為の声の素材、という感じが強そうですが、

AIクローンとなると、喋り方や抑揚の部分も強くトレースするでしょうから、ゆくゆくは、往年の亡くなられた大御所方の昔の作品をラーニングしまくって、AIクローンとして喋れるようになる、という日が来るのかもしれませんね。

その時の倫理的な部分がどうなっているかは定かではありませんが、そうなると、声優の代替わりもなければ、中の人という概念もよりなくなっていくかもと思うとファンタジーですよねぇ。

とは言いますが、まだまだ革命的な進化を遂げるまでには10年以上はかかりそうな感じはしますね。

その先の声の仕事

そんな音声合成やAIがゴリゴリと進化していった先にどうなりそうかというところですが、

結局人の声が淘汰されるというのはあり得ないかと思います。

もちろんそれらの進化の先に、求められる意味合いが大きく変わってくるというのはありそうです。

アナウンサーは正しく綺麗に読む、というところから、番組の顔、タレント性、人間味などがより求められるようになってきてい、さらにそれは強くなっていくでしょう。

正しく読む、綺麗に読む、ということの価値はどんどん下がっていくと思います。

読みにおける、裏切り、毒、ヘタウマ、綺麗に正しく、画一的ではできない表現ができる人が残っていく事になるでしょう。

本当にクローン声優・ナレーターが低価格で誰でも使えるようになってしまったとしたら、

スピード感と低価格、綺麗な読みという武器はまったく使えないという事になります(ドキッ!)

結論としては、淘汰されるなんてことは何十年以内には無くならないだろうと思いますが、何を武器としていくのかについては、一考の余地があるかもしれませんね、という感じです。

以上

ということで声の仕事とAIでした。

まぁ真っ先になくなるのは事務的、工場的な仕事でしょう。

言うてクリエイティブはどんな形かわかりませんがきっと今後も必要となるし、

AI、機械化が進みまくった先には、ベーシックインカム導入で人類に課せられた仕事もほどほどになり、そうなるとさらにエンタメが大量に求められる時代というのもくるかもしれませんよね。

そして新たな仕事はネット中心にどんどん生まれてくるでしょうし、ボイスオーバーの働き方はそこにも気軽にアプローチできるということも、ボイスオーバーの強みです。

ゲームでもCGが増えて、リアルの俳優のモーションキャプチャの仕事が出てきているように、
クローンAIなどの調整なども、声の仕事経験者の仕事の内になっていくのかもしれませんよね。

時代の変化というのは、その世界の先行者になれるかもしれないということ、一回の人生に何回も無い、大きな風の吹く瞬間です。

そこに乗るためにはただ待っていては乗れません。

いろんなスキルという羽をいつか役に立つと思って鍛えておくことが、時代になる為の大事なことなので、

学びと実践の両翼を日々広げながら、高みを目指しましょう。

ではでは。