ボイスオーバー 解説

消えゆく技術もあって、そこにしがみ付いてはいけないよねと。

ひろ
ひろ
こんにちわ、ひろです。

専業でボイスオーバーアーティストを生業にしています。

まずボイスオーバーってなに?という人はこちら。

要するに、「声優・ナレーションをはじめとする宅録で行う声のお仕事全般」を指します。

専業1年目にしてボイスオーバーで月収50万円を達成した経験を元に、

声を仕事にしてみたい、副業を作りたいという人、

TV・アニメで活躍する声優やナレーターを目指しているという方へも、

有益な情報をお届けしたいと思っています。

日高のり子さんの記事を読んで

先日声優さん関連のニュースでこんな記事がありました。

https://bunshun.jp/articles/-/53224

日高のり子さんの自叙伝の抜粋したもの。

#1は人気キャラクターを担う重責という事で、想像を絶する大変さだったであろうが、

王道をドロップアウトした身となると天上人の苦悩という感じ。

より興味深かったのは#2の方でした。

「地獄の苦しみを味わった収録」とのことで、

企業の指名で「ETCの機械音声の仕事」がきたけれど、

オファーした企業と音響現場の空気感は乖離があり、

アウェーの空気と特殊な技術を求められ、とっても大変だったというもの。

日高さんの収録前に音響制作の社長が、

何人もの声優さんが収録中に怒って途中で帰っちゃうから、絶対に帰らないと約束してほしいと言ったとのこと。

中々すごい話ですよね。

その内訳としては、

機械音声の制作担当ディレクターのこだわりがすごいことと、
だからこその妥協を許さないディレクションと、その責務を全うできず辞めてしまった声優への不信感からくるアウェー感? その収録スタイルの特殊さにより工数と心理的疲労がすごかったということ

などなどが地獄の要因という感じ。

詳細は記事を見て頂ければと思いますが、自分が国民的アニメ声優で、自身の声優事務所との力関係もまぁまぁで、報酬がイマイチだったら、自分も帰っていると思います笑

まぁ大手企業の関わる手間も多いETC案件ですのでまぁまぁの報酬があったんじゃないかなーとは予想されますので、帰った人たちは一番はプライドに引っかかったんじゃないかなーと思います。

そもそも何も言わずに「絶対帰らないでね」じゃなくて、特殊なんだったら内容と進め方の全体像を伝えてから頼めよとか普通に思いますが、

そこは大企業の思惑と、雇われだけどこだわりたい制作会社との絶妙な関係が生んだ地獄なのでしょうね。

ダマしで読んで病みそうな仕打ちを味わうなら帰って当然です。

怖い話です。

そして、高度成長期の中で色んな機械音声が登場する中で、おそらくそれを担う声優・ナレーターというのもその当時激増したのでしょう。

声優事務所の養成所で現役のナレーター講師という方の中にも、そんなに読みがうねっていたら、機械音声の仕事とかできないわよ、大変なんだから、などという話を延々とされるような講師もいらっしゃいましたが、

これからはおそらく、そういったぶつ切りで色んな読みに対応する音声についても、AI音声の技術などにより、うまく繋ぎの抑揚などもうまく調整して、無理にフラットにしなくてもより伝わりやすい読みをお届けできるようになるんじゃないかなぁと思っています。

それを今でも機械音声の仕事の為にはどーたらとか言っちゃうような人は、過去の栄光に縛られているのか、細々とした活躍になっているように思います。

今何が求められていて、日々変わる業界の中で新しさを常に求めていないと、一線の世界ではすぐに置いていかれるのでしょうね。

その点日高さんはカラッと、そんなこともあったね、というように話され、常に前を向いて夢の業界を楽しんでいらっしゃるので、業界の人の信頼も厚く、色んなナレーターや顔出しなどの仕事で人気を博し続けるのでしょうね。

読みの世界にも、流行したり消えゆくようなスキルもあったりします。

それも大変でも現場で初めて学んでいく事もあったりして、全てに対応することは不可能。

自分が声の業界の中でどこに風穴を開けて名を知らしめるかを意識して突破しないとどっちみち先は無い。

そしてその道の大先輩の教えの中にも、実は古臭いものもあって、それに縛られている教えを間に受けすぎると、古ーい型にはめられて今はどこにもハマらないなんてこともあり得ます。

まだ売れていなくても新しい現場の風を常に追い求める為の行動も、自信の正しい研鑽の道を探るためには大事な工程なのかもしれません。

無理やりカバンもちをしながらでも現場へ連れて行ってもらいましょう。

コロナでそう言ったこともしにくくなったんでしょうけどね。

早く自由に動ける時代になるとよいですね。

ではでは。