演技・技術関連

【ボイスオーバー】初心者も仕事で上手くなっていく。【ただ限界はある】

ひろ
ひろ
こんにちわ、ひろです。

専業で、宅録での声のお仕事=ボイスオーバーを生業にしています。

声を仕事にしてみたい、副業を作りたい人という人へ情報をお届けしています。

さて、今回は、ボイスオーバーをやっていくにあたって、練習の必要性についてお伝えできればと思います。

数を重ねてうまくなっていく人たち

色々と案件をやっていくと物語・原稿上、それぞれで収録したものではありますが、
他のボイスオーバーアーティストさんと絡むことがあります。

それをyoutubeなどでアップされたものを確認することもあれば、
セリフの掛け合いを編集でミックスする事も一緒に頼まれることもあります。

同じキャストで中長期的にご一緒させていただいている中で、編集でじっくり聞いていると、
間の取り方がうまくいっていたり、表現の幅が広くなっていたりと、確かな成長を感じることがあったりします。

自分の場合は

まぁ自分の中では、という主観的な話になってしまいますが、
メリットデメリットどちらもあるなぁという印象です。

それは宅録という声の世界では特殊な作業というところが大きいです。

まず声優事務所での仕事では、クライアント、もしくはディレクターがいない現場というのはまず経験したことがないです。

それがボイスオーバーでは自分だけで録って完成品を聞いてもらうという流れである為に、その結果、

「緊張感とフィードバック」が無い、「一人である」という事が原因で成長が阻害されることが多いです。

少し掘り下げると。

緊張感

クライアントやディレクター、マネージャーのいる現場というのは、緊張感と共にゾーンというところへ入り、
直前まで酷かった花粉症が全く出なくなったり、グッと集中できたりと、適切な緊張感がそういった作業を生んでいます。

逆に宅録では、これがなくなった事で、滑舌が多少甘くなったり、ノイズが立ちやすくなったりしています。現場でゲップなど出た事ありませんでしたが、一人の時は時折出てきます。

ただ、それがライブセッションだとグッと集中して、ほぼ初見でもそんなに噛まなかったりします。
もちろん宅録時は撮り直しが自由なので、自分でOKと思えるまで撮り直してクオリティは保っています。

それに、緊張感がある事で、なかなか表現で遊ぶことの恐怖があり、失敗しない方にハマった表現をしてしまうことなどもありましたが、失敗しても大丈夫な宅録では、攻めた芝居などをして、そのおかげで改心の表現ができたなぁと思うこともありました。

フィードバック

現場の場合は、音響監督さんと収録後に飲みに行ってアドバイス=ダメ出しを引き出したり、
声優・ナレーターの先輩がいらっしゃる現場ではその場で色々アドバイスをもらえたり、
一人の時でも、経験豊富なマネージャーさんがダメ出しをくれたりします。

が、ボイスオーバーは完成まで自分で持っていて、納品後も、基本的にはどうしてもというニュアンスの違いなど以外はフィードバックはもらえないことが多いです。

これは、素材を使用する方達が、音響さんという方はあまりおらず、動画編集者の方などで、長年プロの表現に接しているという人があまりなく、対面で可愛がるというような事でも無いので、成長のためのフィードバックというような関係性にはならないことが多いからですね。
演出の経験が多いわけでも無いので、イメージの違いや違和感を修正する術がないというのもきっとあるでしょう。

一人である事

芝居においては、相手がいるということが何よりの刺激になります。

相手役がセリフによってこちらを刺激してきた事に対して、こちらがそれをしっかりと受けて影響されて、その結果が次の自分のセリフを絶妙に変化させます。そしてそれが相手を変化させて・・と、よくキャッチボールということを言いますが、それができ上でのエッジの効いた表現で与える相手への刺激が芝居で生まれるグルーヴの根幹です。

それが一人ずつの抜き録りの場合、相手の表現がわからない以上、どんな表現でも大体成立するよね、というあまり刺激のないど真ん中の面白くない表現で収めないといけないという事になってきます。

もちろん現場でも抜き録りはありますが、その祖語を埋める音響監督さんなどのスタッフさんがいます。

ボイスオーバーではそういうところはそれぞれに任されてしまっている現状があります。

ナレーションは一人でが多いですが、やはり現場のディレクターさん達とのセッションで刺激のある表現へと昇華させていくことが多いです。

一人の限界

そんなこんなで、結局ボイスオーバーでは、自分の美意識に偏ったプレイになってしまいます。

ある程度自分で研究できる人もいるでしょうが、そもそも技術や芝居の、捉えられていない視点というものを全て自分で発掘するのは中々大変なことです。

それこそ一握りの天才という人でしょうか。

一流の表現者の表現物も世にはたくさんありますが、しっかりと基礎を経験していない人が読み取るプロの技は、割と表面的なものになりがちです。それは時として、素の自分の芝居よりもひどいものになりがちです。

まとめ

という事で、一人で進めていくボイスオーバーでは、慣れによる面白い表現は増えていくことはありますが、

根本的な基礎や芝居の奥行きは中々一人では育てきることは現状は難しいと言えます。

なので、仕事と並行して、長く経験している人かのフィードバックやワークショップなどを通して、
新たな視点をゲットする、それを仕事に生かしていく。

というサイクルをしっかり作っていかないと、成長がなく、仕事のクオリティもどこかで頭打ちになってしまうと思います。

ここのブログでも、伝えられる技術やコツは書いていきたいと思いますので、
是非、「奥深い声のお仕事」の世界を楽しんでいきましょうね。