ボイスオーバー 解説

たくさん案件をこなすと声が良くなるのか?

ひろ
ひろ
こんにちわ、ひろです。

専業でボイスオーバーアーティストを生業にしています。

まずボイスオーバーってなに?という人はこちら。

要するに、「声優・ナレーションをはじめとする宅録で行う声のお仕事全般」を指します。

専業1年目にしてボイスオーバーで月収50万円を達成した経験を元に、

声を仕事にしてみたい、副業を作りたいという人、

TV・アニメで活躍する声優やナレーターを目指しているという方へも、

有益な情報をお届けしたいと思っています。

声を良くするためにはたくさんの案件をこなせば良いか?

ボイスオーバーでは、たくさんの文量の文字を読むことが多いです。

数をこなす練習というのも世にはたくさんあり、であれば、ボイスオーバーで100本ノックのようにこなし続けるのは声にとって良いのか?

という事について、経験から答えてみると、

「ある程度はいいけど、一定以上は良くはならない」

という感じです。

確かに、youtubeなどで発信を始めた人が、最初は慣れていなくて長時間喋り続けることも大変だったものが、だんだんと慣れてきて、安定してきているというのはよくあります。

喋るための筋肉というのもあるでしょうし、読み、喋りの集中力もついてくるでしょう。

たくさん喋っていく中で、少しずつ負荷のかかりすぎない、でも誰かに届けたい想いを声に乗せていく良い塩梅が見つかっていくということもあると思います。

だから、個人的には初めから頭でっかちに理論的な発声練習ばかりしているよりも、

配信やyoutubeなど、誰かへ自分の想いを発信する、友達とハイテンションで楽しくおしゃべりをする、時には喧嘩して自分の感情の乗った大声を出すなど、

思考や想いに紐づいた発声をする機会というのを意識的に作っていく事が芝居やナレーションで使える声になっていくには大事なんだろうなぁと思います。

それとか、吉本ではない芸人さんで、漫才やコントの時に、劇場が芸人仕様になっていなくて、大きな声を使わないと届かないから、みんな声が大きくなった、という話も聞いた事があります。

必要に迫られた時に、人は大きく適応しようとするんだろうなぁと思うと、そういった環境に飛び込むことの大事さも考えさせられます。

パチンコや工事現場での仕事とか、耳の遠い老人とのコミュニケーションが必要な仕事とかだと自然に鍛えられていくのでしょうか?

まぁパチンコや工事現場は耳も悪くなるかもしれないので、そこは慎重に。

という事で、ある程度鍛えようと思ったら、場数や環境というのはとても重要な要素だと思います。

ただ。

一定以上という事ですが、

声帯というのは筋肉のように、鍛えれば鍛えるほど強くなっていくものではありません。

どちらかというと消耗品のようなものなので、

鍛えるというよりは、効率的に使っていく、という事が大事なものになってきます。

なので、大量のものを読みすぎるというのは、逆にダメージが蓄積していってしまうのだと思います。

その果てが、プロ歌手などが過酷なスケジュールと消耗などで余儀無くされるポリープというものでしょう。

人気になって出番が増えるほどにそのリスクが高くなっていくというのも皮肉なものですが、

プロほど鍛えてもできてしまうという事に、鍛えればいいってもんじゃない、という事が伺えます。

さらに、技術的なところで言えば、もっと本質的な声の厚みを増す方法や、共鳴の深め方は、

歌や芝居、読みの世界で何十年、何百年とかけて培ってきたメソッドがあるくらい奥の深いもので、

そこにはフィジカルとの連動や、鼻腔、口腔、胸腔の扱い方、頭や全身を響かせるなど、様々な要因の上に成り立っているもので、ただ何も考えずに喋り続けて得られるとは限りません。

少なくとも自分はそうなっていっていないです。

まだまだ発声の厚みをあげる余白はありすぎるほど貧弱な声です。

そこには本格的なトレーニングが余儀無くされるでしょう。

もちろんDNAや幼少期の過ごし方、日々の生活でとても良い声を持っている人もいたりもするので、恨めしいところではありますが。

でももう一段上の段階へ自身の声を持っていきたいと思うのであれば、やっぱり名トレーナーの元で全身と共にプロデュースをしてもらう事が最短ルートなのだろうと思います。

声優さんも多くの人がボイストレーナーをつけていたりしますしね。

でも声優の浪川さんは声の鍛え方もトレーナーの見つけ方もわからなかったので、タバコを大量に吸いまくったり風邪をひいて喉を強くしようと思ったみたいですし、朴璐美さんも理想の声を作るのに喉を消耗しまくって潰してから現場にいったりしていたようですね。

全くおすすめはしませんが、唯一無二の存在になるのに正解は無いという事の証明かもしれませんよね。

大事なことは自分で覚悟をもって決断して、責任持って実行する事なのでしょうね。

情報は力。知識を味方につけながら、でも人の言う事に流されず、時には個性を得るために人と違うこともやる勇気を持ちながら、そして知識と量、両輪で積み重ねていけば、強い武器になる事ができるはずです。

そしてまた、その武器の扱い方や特性を知らないとまたいけないのですがね。

一歩一歩進みながら、もがいていきましょう。

ではでは。