ボイスオーバー 解説

【声優ニュース】インボイス制度導入で声優たちが悲鳴【感想】

ひろ
ひろ
こんにちわ、ひろです。

専業でボイスオーバーアーティストを生業にしています。

まずボイスオーバーってなに?という人はこちら。

要するに、「声優・ナレーションをはじめとする宅録で行う声のお仕事全般」を指します。

専業1年目にしてボイスオーバーで月収100万円を達成した経験を元に、

声を仕事にしてみたい、副業を作りたいという人、

TV・アニメで活躍する声優やナレーターを目指しているという方へも、

有益な情報をお届けしたいと思っています。

インボイスと声優

昨今声優も多々ニュースになるようになってきて、ネタに困らなくなってきていますね。

それが良いことか悪いことかは色々ありますが、声優ニュースに時々アレコレ好き勝手言ってみたいと思います。

さてさて、こんなニュースがありました。

インボイス制度導入で声優たちが悲鳴「2割強が廃業するかも」 #私がSTOPインボイスの声をあげる理由

https://www.tokyo-np.co.jp/article/210138

来年導入予定のインボイスですが、声優さんたちはどう思っているのか、このニュースから考えてみましょう。

なにやらアンケートによると、「インボイス制度が導入されると声優の2割強が廃業するかもしれない」とのことです。

なにやらおおごとそうですね。

そしてそれを調査した声優の有志団体「VOICTION」がインボイスの導入中止を求めているそうです。

VOICTIONというのは、インボイス制度を憂慮した3人の声優が立ち上げた組織だそう。

ちなみに立ち上げメンバーは咲野 俊介さん、岡本 麻弥さん、甲斐田 裕子さんの御三方。

みなさま第一線で活躍されるアーティストさんたちですね。

しっかり新聞社に取材され、広く周知されることとなってのはすごいことです。

指摘と問題点

どういう声をあげているかをかいつまむと、

インボイスが始まると業界全体が大打撃を受ける。

声優の収入実態としては、443人中72%が年収300万円以下

95%が消費税免税事業者の条件である年収1000万円以下である。

インボイス導入への圧力や、インボイス無しだとギャラ値引きなどの流れも予想され、
仕事が減ると思うが「53%」,廃業するかもしれないが「23%」というアンケート

多くのクリエイターが免税事業者のままでは収入10%減、課税事業者は5%減が見込まれる。

事務作業に時間がかかり、若い人は税理士をやとえず、修行の時間が減ると業界が衰退する

というのがVOICTIONの訴え。

8月に設立し、政党への陳情などへ積極的に動くそうです。

甲斐田さんも語っていますが、政治的な動きを堂々とするにはリスクも多く、仕事がふりづらくなるということもあるでしょうから、本当に声優の未来の為を思って動いていらっしゃるのでしょうね。

各業種のフリーランスも多く立ち上がり、STOP!インボイスとして集会を開いて訴えていくそうです。

感想

いやまず72%が年収300万円以下であるという実態。

もっと分解すると100万未満が何%なんでしょうねぇ?という感じだが、

300万円以下が72%もいるというのに廃業しようか検討しているのが23%というのは将来安泰なのでは・・?

引くほどの薄給でも喜んで身を差し出す覚悟のある精鋭が山のようにいて、さらに毎年量産されていくわけですので、デフォルトな問題を持ち出して来ているような。

インボイスうんぬん関係なく毎年こっそり消えていく声優は山のようにいるでしょうね。

本当の問題はそこなんでしょうか?と言いたくなってしまいますが。

そもそもインボイスはもっと以前から始まっていたはずだけど、反対の声を汲んで猶予期間を持たせてくれてその間に免税事業者は消費税分の多く受け取らせてもらっていたという理解です。

急に降って沸いた増税策などではないようなのですが、アンケートを受けた方達や反対の声をあげていらっしゃる方々はどこまで勉強されているのでしょうかね?

僕が若手で甲斐田さんに誘われたら何も考えずにYESとついて行きます。

逆に猶予期間の間に優遇されてもらって、それに慣れたからで導入に激痛が走るなら、さっさとインボイスを導入しておいたほうが良かったのかもしれませんね。

結局免税業者が払えない分を課税業者が頑張って払っていたわけですからねぇ。

正直300万円以下の人が5%減益するかもしれないから廃業するかもしれないというのは、向いていないのかもしれませんねぇ。

そして修行時間が減るっていってもインボイスの事務ってそんなべらぼうに時間がかかるものでもないだろうし、無駄に生産性を下げまくるものならちゃんと改正されていくでしょう。

声優もきちんと税務に関する知識は知っておいた方がいいし、そんなことよりバイトに明け暮れることをなんとかさせないといけないんじゃないですかね。

結果業界自体を変えられないから政府へ文句言うことで溜飲を下げるわがままパーティーなのではという感覚。

5%を食い止める前に業界のマネタイズ構造を抜本的になんとかせんかいと。

何十年時代が同じスタイルで頑張り続けてるのか、何万人の倍率を経てアニメに出てもバイトがやめられない構造に問題があるし、

お金が無くて続けられない人を尻目に、きっちり他のフリーランススキルやフレキシブルな職場に身を置きつつ声優業を営むハイブリットが出てくるから、ご心配なさらず、という感じ。

他にも、自分たちでサロンを開いたり、落ちぶれる声優業界に頼らずマネタイズして頑張るいきのいい人たちもいます。

なんか結果廃業する2割の為というよりは、生活はすでにできてる、上限ギリギリの免税事業者がもう少し儲けたいの、という主張が透けて見えるような見えないような。

正直この弱弱な理論では特段変革するほどのウェーブは起きないかなぁと予想。
このやってる感がせめて業界に好意的に受け止められて、参加者たちが損をしないといいなぁと願うばかり。

そしてこういう背景があるんだからアニメ業界が声優のギャラをあげろよ!ストライキだ!というほど、声優業界は一枚岩ではないし、業界に金は無いし、ある程度余裕がある中年以降が現場を席巻してるし、結局ここでも声優業界自体をドラスティックに変えられないほど成熟してしまっている感を感じて絶望が深まるばかり。

ただ印刷業界におけるラクスルしかり、成熟しすぎて硬直化した業界をITで打破していくムーブメントはどこかで必ず起きるわけで、それが実はボイスオーバー業界なのかもしれません。

今回のアンケートの中では残念ながらというかなというか、自分は年収でいえば72%より上位の存在になっています。

下手すると85〜90%くらいまでいくかも?

でも回答者は443人いて、実力でいうと、多分下位の方なんじゃないかなぁと思います。

そう考えると、見直すべきはやっぱり業界なのではないでしょうか?と言いたくなってしまいます。

今後さらにザ・声優ということではなくて、あらゆるアーティストが声の出演をする世界観になっていくのはそう遠くなさそうなので、無駄に一本で頑張ろうとしている思考停止した食えない若手声優を救うというよりは、業界の技術を広く伝えていくと言う方が、目的には叶っているんじゃないのかなーとか思ったりします。

その他、食えない声優が時間に関係なく、声優の仕事に合わせて働けるような職場を作ってあげる方が実質的な救いになると思いますが、そういうのはめんどくさいんでやらないしやれないんでしょうね。

若手はこれに期待して待つよりも、政府のリスキリング政策などで効率的なライスワークを確立する事を頑張った方が結果長く活躍できると思いますよ。東京の生活をやっていくためにバイト組みまくってできたわずかな貯金をベテラン声優や音響監督のワークショップなどに捧げるよりかはね。

結論

ということで結果グチグチと批判めいた事を行ってしまいましたが、これも自分の性格の悪さです。このチームも善意100%であり、きっと人の為に動けることこそが良い循環を生みますし、良い演技の源です。ええもちろん。

まぁそこへの叛逆心が自分をここまで来させたと思えばマイナスだけでもないでしょう。

ただ結論としては、全体を通してまぁいいたいことはわかるけど、

「そこじゃないんじゃね?」という感想に落ち着きました。

なーんか大きい敵みつけて、そこに向かって根本が全く解決しない方向へ一致団結をさせられている感じは本当にざんない・・。これでインボイスが中止だか延期だかになってこれで業界が救われたヤッターなんですか?

本当にやりたいことをやりながら生活を確保していくために、
そこにリソースを割いている場合ですか?と問いたい。くれぐれも食うや食わずの若手をデモなどにかり出さないでもらいたいなーと切に願います。

やれることは他にもまだまだあると思います。やろうとしてると思いますけどね。(無駄なフォロー)

そういえば、アンケートでは5%は1000万円以上があるんだって!このアンケートでも22人はいるということで、トッププレイヤー全員に声かけれてるわけじゃないだろうから、実際はもっといると言う事だ。
まぁまだ夢があるじゃないか、頑張れ若手声優!

ではでは。